ヘーレンフェーン移籍は夢への第一歩。小林祐希が語る大いなる野心 (4ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

 6月のボスニア・ヘルツェゴビナ戦で日本代表デビューを飾った小林は、本田圭佑とミラノで交わした約束を守ったことになる。

「ミランに会いに行ったのは、ジュビロがJ2からJ1に上がったころ、海外でプレーしたくていろいろ探している時期でした。どうしても海外に行きたいがチームが見つからず、もう半年ジュビロでプレーすることとなり、(本田と)『6月の代表マッチで会いましょう』と約束して、それを守ることができました。

 ちょうどヘーレンフェーンから話があった時期で、(本田に)話したら、『ヘーレンフェーンはめちゃくちゃいいクラブ。1部リーグのチームだし、若手が多くて常に上を狙っているチームだから、行けるなら行ったほうがいい』と言ってくれました。ヘーレンフェーンは最初のオファーだったし、自分を必要としくれるチームだから、移籍の話を詰めようと思い、他のクラブには目もくれずにここだけを目標に1ヶ月半、話を進めてきました。ずっと一番行きたかったチームに来ることができたから、ここでやってやろうという気持ちが強い」

 ヘーレンフェーンのようなオランダの中堅クラブにとって、6月の時点でオファーを出すということは、小林がそのシーズンの補強の目玉だったということを意味する。それを意気に感じた小林は、よりよいオファーが来ることを待つことなく、ヘーレンフェーンひとつに絞って移籍を進めていた。頭でなく、ハートで考えるタイプのようだ。

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