タラゴナ残留の鈴木大輔。スペイン1部昇格で世界的CBとなるか (4ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by Pablo Morano/AFLO

 鈴木は開幕に向け、自信を見せる。

 もっとも、昇格の動向を占うのは難しい。ナスティックは選手が入れ替わり、チームとしての成熟が遅れている。一番の不安は、正GKマノーロ・レイナが右足腓骨骨折で3~4カ月の戦線離脱が明らかになったこと。控えGKのファブリセ・オンドアはバルサ下部組織育ちでカメルーン代表にも選ばれている大器だが、試合経験がゼロに近い。クラブは急遽、GK獲得に動いた(8月17日付で、37歳のアルゼンチン人GKディエゴ・サハと契約。経験豊富で、かつてコルドバ、ラージョなどに所属した)。

 昇格を争う最大のライバルは、昨季まで1部のラージョ・バジェカーノとなるだろうか。ロベルト・トラスオーラス、パトリック・エバート、ミク―、マヌーショら重量級のパンチを誇るアタッカー陣が残留し、プレシーズンも1部のオサスナを5-1とクラッシュするなど無敗。ほかに、コルドバ、サラゴサ、ヘタフェ、レバンテなど、最近まで1部にいたチームも、どこが走り出してもおかしくはない。伏兵は昨季スペイン国王杯で準々決勝に進出したミランデスだろうか。

 8月19日、スペイン2部リーグは開幕を迎える。ナスティックは21日、ルーゴと本拠地で開幕戦を戦う。鈴木の2年目のスペイン挑戦がいよいよ火蓋を切る。

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