タラゴナ残留の鈴木大輔。スペイン1部昇格で世界的CBとなるか (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by Pablo Morano/AFLO

 鈴木自身、練習参加から契約を勝ち取り、レギュラー右SBの出場停止で出場機会を得て、その活躍によって定位置を確保した。さらにはレギュラーCBの出場停止で、代役を完璧に果たして定着。実力と結果だけが物を言う。その競争力が、サッカー先進国スペインの強さの源となっている。

 今シーズン、鈴木のポジションであるCBでは、一昨シーズンの2部昇格に貢献したマノーロ・マルティネス、パブロ・マリらの放出が決まった。一方でエスパニョール、デポルティーボなど1部リーグで長く活躍した36歳のスペイン人CBロポ、カメルーン代表歴もある21歳の長身CBモハメド・ジェティの2人が入団。プレシーズン、鈴木は昨季と同じシャビ・モリーナとコンビを組んでいるが、実績も保証にはならない。

 反面、ナスティックでポジションを確保できたら、鈴木のCBとしての力は日本人の中で突出したものとなる。1部昇格チームの主力センターバックは、ドイツやイタリアの1部リーグでの活躍に等しい。もしスペイン1部リーグで定位置をつかめたら、世界有数のディフェンダーの一人に――。

「個人的な仕上がりはだいぶ順調で、(昨季と比べて)確実にアップデートできていると思います!」

3 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る