リオ五輪断念の久保裕也にCLの洗礼。チームはマジで苦境だった (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 ちなみにリーグ戦では第2節、3節と先発。第4節バーゼル戦では67分から途中出場したが、チームは0-3で敗れ、早くも今季2敗目を喫している。このバーゼル戦では、本来ベンチに7人が入れるところ、6人しか入れることができず、チームの厳しい台所事情が伝わってきた。ヤングボーイズが久保を五輪に送ることができなかったのは、メンバー確保が本当に苦しかったからだということがよくわかる。

 格上との対戦となったボルシアMG戦。立ち上がりには攻め込むシーンも見られたが、11分、プレッシャーがきかず右サイドから一気に運ばれると、ファーサイドに入ったクロスから先制される。ボルシアMGのカウンターはいわば十八番と言えるものだが、そこへの対応が遅れた格好だ。ペナルティエリア内は6対4と数では勝りながら、中央に戻った左を駆け上がったラファエルにドリブルで切り込まれ、フリーでシュートを決められた。

 ヤングボーイズにチャンスが訪れたのは19分だった。久保が中盤で右サイドに縦パスを出すと、前線に上がった右SBにつながる。ゴール前に走り込んだ久保は絶好のタイミングでクロスを受けるが、シュートを打ち切れず、頭を抱えた。56分、ヤングボーイズはミラレム・スレイマニのゴールで同点に追いつくが、このゴールには久保は絡むことができなかった。

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