リーガ2強の夏。チーム作りが順調なのはバルサか? レアルか? (2ページ目)

  • 山本美智子●取材・文 text by Yamamoto Michiko ラファ・ウエルタ●撮影 photo by Rafa Huerta

 もっとも、マドリードがアンドレ・ゴメス獲得をゴリ押ししなかった大きな理由がふたつあった。ひとつは、ゴメス移籍はあくまでもMFハメス・ロドリゲス放出を見据えてのものだったこと、そしてもうひとつ、この補強はフロレンティーノ・ペレス会長が望んでいた補強であり、監督のジネディーヌ・ジダンが望んでいたものではなかったことだ。

 ジダンは、アンドレ・ゴメスよりも同胞であるフランス代表MFポール・ポグバの補強を強く望み、彼のマンチェスター・ユナイテッド移籍の噂について記者団に問われても、「移籍期間は8月末まで、まだ1カ月ある」と最近まで自信をみせていた。

 ところが、そのジダンの思いとは裏腹に、ポグバは次の行き先をイギリスに決めた。さらに、ハメスにアーセナルからのオファーが届き、当初の青写真は変更を余儀なくされている。

 今のところ、レアル・マドリードが行なった補強は、ユベントスから3千万ユーロで買い戻したレアルユース出身のFWアルバロ・モラタのみ。もっとも、欧州スーパー杯の制覇要員として取り戻しただけで、6千万ユーロ以上のオファーが届けばモラタを売却するだろうと周囲は見ており、モラタ自身もBBC(ガレス・ベイル、カリム・ベンゼマ、クリスティアーノ・ロナウド)の控えに甘んじる気はない。

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