「プリマドンナはいらない」。名将・コンテが理想とするチームの作り方 (6ページ目)

  • クリスティアーノ・ルイウ●取材・文 text by Cristiano Ruiu 宮崎隆司●翻訳 translation by Miyazaki Takashi photo by Getty Images

――ユーロでスペインがイタリアに敗れたことを受け「ひとつの時代の終焉」と言われています。監督の見解は?

 ひとつやふたつ、試合を落とすことは誰にだってある。どれだけ強いチームであろうと、歯車がひとつでも狂えば勝つべき試合に負けることはある。スペインは今なお世界屈指の強さを誇る国だ。有望な若手も豊富にいる。これからもスペインは彼らのスタイルを貫きながら、美しく強いサッカーを見せてくれるはずだ。

 ともかく、余韻に浸っている時間は私にはない。これからロンドンへ向かう。そこには、毎日あの芝の匂いに包まれる日常が待っている。難しい戦いであることは百も承知だが、恐れる理由は何ひとつない。今度はイングランドの地で、必ず、「誰よりも勇敢に戦う集団」を作りあげてみせる。
(おわり)
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■アントニオ・コンテ
1969 年7月31日イタリア生まれ。選手として、90年代のユベントス黄金期のメンバーとして活躍。イタリア代表ではW杯、ユーロに出場。2000年に現役引退 後、06年にセリエBのアレッツォ監督となり、08年からはバーリを指揮してセリエA昇格。その後、アタランタ、シエナなどの監督も務め、11年ユベント ス監督に就任。リーグ3連覇を達成した。14年にイタリア代表監督となり、EURO2016でベスト8進出。今シーズンからプレミアリーグ、チェルシーの 指揮を執る

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