酒井宏樹の野望。「マルセイユで絶対に取り戻したいものがある」 (4ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • 赤木真二●撮影 photo by Akagi Shinji

――過去の歴史からしても、OMは常にタイトルを求められるクラブですしね。

「この前、クラブのスタッフから今シーズンのカレンダーを見せられて、『もしどれだけ負けていても、パリSGに勝てばOKだ』と言われました(笑)。それと、『リヨン戦もすごく重要だ』と。でも最終的には、ここも大事、ここも大事と言われて、『ほとんど重要な試合だ』という話になりましたけど(笑)。

 とにかく、ここは最低でもチャンピオンズリーグかヨーロッパリーグの出場権を獲得しないといけないクラブですから、今シーズンからはそういう勝者のメンタリティを自分の中に植え付けていきたいと思っています」

 置き忘れてしまった"勝者のメンタリティ"を、ここOMで再び自分の中に取り戻したい――。

 そう語る酒井の目には、どこか挑戦者特有のキラリと光るものがあった。そしてそのメンタリティを取り戻すことによって、おそらく日本代表における酒井の地位は大きく変わっていくことになるはずだ。

 続いて話は日本代表への想い、そしてこれから始まるロシアW杯アジア最終予選へと進んでいった。

(つづく)

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