大ケガから驚異の回復。
MLS工藤壮人が語る「妻の献身リハビリ」

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by AP/AFLO

「こっちに来たからには、やはりタイトル争いをしたい、タイトルを取りたい(MLSは東西地区に分かれ、各10チームでリーグ戦を行ない、上位6 チーム計12チームのMLSカップで優勝を決める)という気持ちが強いです。それはレイソルにいたときからそうでしたが、海外で日本人としてタイトルを取 る、というのはまた意味合いが違う。格別なものだと思います」

 7月16日、バンクーバーはかつてレアル・マドリードにいたジュリオ・バティスタ擁するオーランド・シティと戦い、2-2で引き分けている。暫定で5位に浮上した。

 復帰2戦目になった工藤は早速、1アシスト1ゴールを決めている。

  先制点のシーンは、工藤が左サイドをドリブルで持ち込み、中に切り込んで右足で巻くようなシュート。これをGKがこぼし、つめていたボラ―ニョスがダブル タッチでまた抜きパスし、それを受けた工藤が右足でファーを狙い、再びGKに阻まれたところを味方が押し込んだ。そして2点目は右からのFKだった。 ファーでマークを外した工藤は、クロスを呼び込むとヘディングで豪快に叩き込んでいる。

「こっちは、攻撃に移るときのパワーと迫力は見応えがあると思います!」

 そう語る工藤は、異国の地でゴールゲッターとして変貌を遂げつつある。

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