放出か残留か。本田圭佑はミラン新監督モンテッラの天秤にかけられた (3ページ目)

  • パオロ・フォルコリン●文 text by Paolo Forcolin
  • 利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa

 これは生易しい課題ではない。今のミランには残念ながらそれほど優秀な選手が揃っていない。ヨーロッパを狙うならばまず莫大な資金を使った補強が必要だ。

  カルチョメルカートの時期にはいろいろな名前が飛び交うものだ。今もクロアチアの新星マルコ・プヤカからブラジル人のソーサまでがミラン入りを噂されてい る。もちろん目くらましのための情報や、ほのめかしは日常茶飯事の世界だ。それでも挙がってくる選手の名前を見ていると、モンテッラのチーム構想をうかが い知ることはできる。

 モンテッラはオフェンシブな中盤が好きで、フィオレンティーナで彼の秘蔵っ子だったボルハ・バレロを引き抜こうと説得中のようだ。このニュースは本田圭佑にとってはあまり嬉しくないものだろう。

  本田とミランとの契約はあと1年(2017年6月30日まで)。契約は年俸400万ユーロ(約4億6000万円)だ。もしミランがすぐに彼を手放さなけれ ば、12カ月後には彼の移籍金は0になってしまう。今すぐに売ることができれば、その値段はそう安くなく600万ユーロと推定される。それに1年間の報酬 も節約できるから、ミランにとっては約1000万ユーロの収益となる。ただで手に入れた選手にしては悪くない数字だ。

3 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る