頭を抱えたメッシは代表引退へ。アルゼンチンまたもコパ決勝で散る (2ページ目)

  • 三村高之●文 text by Mimura Takayuki photo by Getty Images

 ブラジル、ウルグアイの早い脱落、メキシコの0-7大敗と大波乱続きの今大会だが、ついに天候にまでそれが及んだ。

 準決勝第2試合のチリ対コロンビアは、前半終了後に竜巻警報が発令され試合が中断。観客には、ただちに安全な場所へ避難するよう指示が出された。結局、竜巻は現れなかったものの、ものすごい雷雨に見舞われてハーフタイムが2時間以上になってしまった。その間に帰った観客はほとんどおらず、再びスタンドは満員となったが、水没したようなピッチではまともなサッカーにならない。前半の得点が決め手となり、チリが2-0で勝ち上がった。

 アルゼンチン対チリのカードは、昨年のコパ・アメリカ決勝と同じ。そのときは0-0からPK戦でチリが優勝を果たしている。両者は今大会でもグループリーグの初戦で顔を合わせ、そこではアルゼンチンが2-1でリベンジを果たした。

 チリの中盤の要アルトゥーロ・ビダルは、「ピッチ全体で彼らのほうが素晴らしかった。ボールを巧みに動かし、我々が作れなかったチャンスを活かしていた。でも、チリは試合ごとによくなってきているので、自信は十分にある」と、グループリーグでの敗戦を引きずっていないことを強調。一方のメッシは、昨年の決勝との違いを問われ、「この1年で我々はチームとしてすごく成長し、強固になった。悪かった点を認識することで結束し、よい状態になっている」とチームの成長を一番に挙げた。

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