なんと4強のうち3カ国、アルゼンチン人監督がコパ・アメリカを席巻

  • 三村高之●文 text by Mimura Takayuki photo by Getty Images

 エクアドルは現在、南米W杯予選で2位につけている。この難敵を下したクリンスマン監督は、「選手たちはこういった試合に慣れてきた。今夜は偉大な一歩だ。我々は自信を深め、さらに上を目指していく」と、今後の意気込みを語った。

 アルゼンチン人監督同士の対決となったコロンビア対ペルーは、ともに目指すサッカーが同じで、ショートパスに固執しミスを重ねるという消化不良の試合となった。0-0のままPK戦となり、コロンビアGKのダビド・オスピナが1本を止めた後、ペルーの4人目が外して決着がついた。

 コロンビアが2年前のブラジルW杯と大きく違うのは、攻撃的MFにエドウィン・カルドナが定着したことだ。テクニシャンでタメが作れ、ドリブル突破に加えてFKとミドルシュートも得意とするカルドナ。「活動量が少ない」「守備をしない」というイメージがあるため、ヨーロッパから声がかからず、メキシコのモンテレイでプレーしているが、優れたタレントであることは明白。どことなくプレースタイルが似ているため、ペケルマンは、アルゼンチン代表を率いていたときの中心選手、フアン・ロマン・リケルメとダブらせているのかもしれない。

 PK戦の立役者オスピナは、「準備と研究をし、幸運にも勝てた。相手はどこもタフなので、完璧な状態にしなければ決勝へは行けない」と、危機感を口にする。ペケルマンも、「思ったような試合にならなかった。準決勝に向けて調整しなければならない」と気を引き締めていた。

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