ブラジル敗退でメッシのヒゲは伸びる一方。大波乱のコパ・アメリカ (2ページ目)

  • 三村高之●文 text by Mimura Takayuki photo by AP/AFLO

 2戦目の相手はベネズエラ。かつての南米の"草刈り場"から、近年は急速に力をつけてきたが、昨年、協会に対する反発から多くの選手が代表から離脱して再び低迷している。そんな相手に、ウルグアイはポゼッション61%と優位に立ったものの、決定力を欠き、サロモン・ロンドンの1発でまさかの連敗を喫してしまった。

 第1節でベネズエラはジャマイカを下しており、メキシコも第2節でジャマイカに勝ったため、ウルグアイは第3節をものにしても2位以上になれないことが決定。1916年の第1回大会初代王者は、100周年大会で早々と敗退となった。

 故障明けの主砲ルイス・スアレスは、ベネズエラ戦でベンチ入りしたものの出番はなし。オスカル・タバレス監督のこの采配への批判に対し、スアレスは記者会見で、「今日はまだプレーできるコンディションではなかった。プレーしたいのに入れないので悔しい思いをしたが、(起用しなかった)監督には感謝している」と事情を説明した。

 激震はまだ続く。ブラジルの敗退だ。かつてブラジルはコパ・アメリカを軽視していた。自国開催以外は本気を出さず、送り込むのは1.5~2軍。「コパ・アメリカで主力選手がケガしたらどうする」という考えだった。それが1995年大会から方針が変わり、そこからの8大会では4回の優勝を誇る。当然、今大会も目標はそこにあった。

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