ウクライナの逆襲にタジタジ。優勝候補ドイツが初戦で得た成果は? (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Hara Masashi

 ユリアン・ドラクスラーのシュートで勢いよくゲームに入ったドイツだが、その直後、ピンチが訪れる。5分、ムスタフィのトラップが流れたところを狙われて速攻を食らう。シュートは枠内に飛んだが、GKマヌエル・ノイアーの好セーブによりなんとか防いだ。

 前半19分、ドイツはセットプレーからムスタフィのゴールで先制点を奪う。だが、その後もウクライナの速攻は的確で、前線の選手の動きがたびたびドイツの最終ラインを混乱に陥れた。ドイツにはヒヤリとするシーンがたびたびあったが、特に終了間際の88分、ウクライナのGKアンドリー・ピアトフから送られた1本のロングボールに対して、ムスタフィが対応をミス。GKノイアーも前に出ていたことから、あわやという場面だったが、これはシュートが枠を外れた。

 そんな試合で存在感を発揮したのは、90分に投入されたシュバインシュタイガーだった。ウクライナがCKの後、再度組み立てようとした矢先にボールを奪い、左サイドをメスト・エジルが突破。中央を駆け上がったシュバインシュタイガーの足元に送られたクロスを右足ダイレクトで決めた。

 この1点が入ったことで、ドイツにとっての初戦の印象は「最低限の結果」から、「頼れるベテランが復活しての快勝」に大きく変わった。

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