サッカーの質で初戦完勝のクロアチア。ユーロのダークホースに名乗り (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki 原悦生●写真 photo by Hara Etsuo

 こちらのストロングポイントは、ルカ・モドリッチ(レアル・マドリード)とイバン・ラキティッチ(バルセロナ)だ。誰もが知る好選手。アルダ・トゥランとチャルハノールが機能しないトルコとは対照的に、チームにはまっていた。

 クロアチアの布陣も4-2-3-1。モドリッチが守備的MF、ラキティッチが1トップ下だ。彼らは、真ん中に無理なくきれいに収まることができていた。よって、サイドが流れた。4-2-3-1の3の両サイドを担当するイバン・ペリシッチ(左/インテル)、マルセロ・ブロゾビッチ(右/インテル)の活躍が目立つことになった。

 展開力に欠けるトルコとは対照的な姿だ。モドリッチ&ラキティッチ対アルダ・トゥラン&チャルハノール。この対決でクロアチアはトルコに勝利した。力のある選手が、力を発揮したクロアチアと、発揮できなかったトルコ。簡単に言えば、この差こそが試合を分けるポイントだったと言える。

 前半41分、モドリッチがボレーで叩き出した先制点には、必然性が満ち溢れていた。その精神的なノリが、シュートの弾道に結実していた。

 逆にトルコは、後半20分、アルダ・トゥランがベンチに下がった。うまくいかなかったなによりの証だ。

3 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る