サッカーの質で初戦完勝のクロアチア。ユーロのダークホースに名乗り (2ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki 原悦生●写真 photo by Hara Etsuo

 ブックメーカーの3番手対4番手という見立ては正しいのか。ダークホースになれるのはどちらか。

 両者のサッカーに差があることは、時間の経過と共に鮮明になっていく。

 流れがいいクロアチアに対し、トルコは詰まり気味のサッカーに陥っていた。

 トルコのストロングポイントは、アルダ・トゥラン(バルセロナ)と、ハカン・チャルハノール(レバークーゼン)だ。彼らをどう生かすか。その活躍のほどで行方を占うことができた。

 両者のポジションは4-2-3-1の3の両サイド。トゥランが右、チャルハノールが左だ。しかし、特に前者はそこにいなかった。ボールを触りたいタイプなので、欲を満たそうと真ん中寄りでプレーした。その時間が長くなれば必然、ボールも真ん中に集まる。プレーの難易度もその分、上昇。先に道が見えなくなり攻撃を終える。相手ボールに転じる、という抜けの悪い、消化不良気味の攻撃を繰り返した。

 クロアチアの攻撃がそれとは真反対だったため、余計に目についたことも確かだ。シンプルに外から。サイドを使ってスピードを上げ、布陣が整っていないトルコサイドに攻め入ろうとするクロアチア。

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