【EURO】ランキング欧州1位。ベルギー国民は本気で初優勝を夢見ている (2ページ目)

  • 中山淳●文 text by Nakayama Atsushi photo by Getty Images

 特にこの2年間、次々とヨーロッパの主要クラブで活躍するタレントが台頭したことは大きかった。その右肩上がりの躍進ぶりはとどまるところを知らず、昨年11月のFIFAランキングでは初めてトップの座を獲得。最新のランキングこそ、首位アルゼンチンに次ぐ2位となっているが、それでも現時点でベルギーがヨーロッパナンバーワンの地位をキープしていることに違いはない。国民の期待も当然と言えよう。

 そんな上昇気流のチームにも不安材料は存在する。それが、キャプテンのヴァンサン・コンパニ(マンチェスター・シティ)の故障離脱だ。
 
 チームの精神的支柱でもあり、守備の要でもあったコンパニは、いわゆる替えのきかない選手。さらにそれに輪をかけたのがニコラス・ロンバーツ(ゼニト)の故障で、これによりレギュラーセンターバック2枚を同時に欠いたまま、本大会に臨まざるを得なくなってしまったのだ。

 ピンチに直面したマルク・ヴィルモッツ監督は、6月5日に行なわれたノルウェーとの親善試合を前に「トビー・アルデルワイレルト(トッテナム)を中心にしたい」と明言。現在リハビリ中のトーマス・ベルマーレン(バルセロナ)の復帰を待って、守備の整備をもくろんでいる。

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