EURO2016開幕目前、恐るべき「ドイツの呪い」を知っているか (3ページ目)

  • 宝田雅樹/National Football Teams-Results●文&データ text&data by Takarada Masaki/National Football Teams-Results

 特に1954年W杯に出場したハンガリーは、「マジック・マジャール(魔法のハンガリー)」と称され、当時の欧州最強の代表チームだった。フェレンツ・プスカシュをはじめ、サンドール・コチシュやナンドール・ヒデクチ、ジュラ・グロシチらそうそうたるメンバーがそろい、4年間も無敗記録を続けていた。

 また、2005年コンフェデのアルゼンチン代表も、カルロス・テベス、フアン・ロマン・リケルメ、ハビエル・サビオラ、パブロ・アイマールら、多彩なタレントがズラリ。名将ホセ・ペケルマン監督に率いられて、断然の優勝候補に挙げられていた。

 それほどのチームでも、この“呪い”を打ち破ることはできなかった。

 他にも、超攻撃的なサッカーを展開して「ダニッシュ・ダイナマイト」と謳われた1986年W杯のデンマークや、ドラガン・ストイコビッチら豊富なタレントをそろえた1990年W杯のユーゴスラビア、さらにミラン(イタリア)の黄金期を支えたマルコ・ファン・バステン、ルート・フリット、フランク・ライカールトに加えて、新鋭FWのデニス・ベルカンプを擁したEURO1992のオランダ、そしてEURO1996のイタリア、EURO2000のイングランド、EURO2004のチェコとオランダなど、下馬評の高かったチームがこの“呪い”の前にすべて沈んでいる。

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