【EURO】参加国最年少のイングランド。切り札は18歳の彗星FW (4ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke  photo by AFLO

 一方、前線の充実度とは裏腹に、守備陣には不安を抱える。英紙『デーリー・テレグラフ』が「もろさを隠し切れない」と指摘するのがセンターバック(CB)で、「成功の見込みさえ持てない」と手厳しい。マンチェスター・Uでひと回り成長したクリス・スモーリングは別としても、伸び悩みに苦しむジョン・ストーンズ、所属先のチェルシーで今ひとつのパフォーマンスに終止したケイヒルのふたりは物足りなさが目立つだけに、CB陣の奮起は不可欠になる。メディアの厳しい声を本番で跳ね返せるか。

 黄金世代時にあった過剰な期待の眼差しは、ファンもメディアも今回の代表には向けていない。期待感は決してゼロではないが、ドイツやスペイン、フランス、ベルギーといった強豪国に力で劣るという厳しい現実を直視できている。現実的な目標は、「ベスト8進出」だろう。

 だが、選手からすれば重圧を感じることなく、ユーロ本番を迎えられることがプラスに転じる可能性はある。ホジソン監督をして、「若く」「前傾姿勢の強い」イングランド。ドーバー海峡を隔てたフランスで、はたしてフットボールの母国の意地を見せられるか――。


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