【EURO】参加国最年少のイングランド。切り札は18歳の彗星FW (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke  photo by AFLO

 そこで軸となるのが、プレミアリーグ得点王に輝いたケインと、同2位のバーディーのストライカー陣だ。エースのルーニーがシーズンを通して本調子でなかっただけに、新たな得点源としてかかる期待は大きい。英メディアによれば、ホジソン監督は2トップにケインとバーディーを配し、トップ下にルーニーを置く4-3-1-2を採用し、新旧のストライカーを揃って起用するプランを画策しているという。強面(こわもて)の割には繊細な動きもできるルーニーが、前線のふたりといかに華麗なハーモニーを奏でるか――。この点も、勝ち進むか否かのカギを握りそうだ。

 さらに忘れてならないのが、最終メンバーに滑り込みで入ったラッシュフォードである。5月27日に行なわれたオーストラリアとの親善試合で代表デビューし、キックオフからわずか138秒で初ゴールを挙げた。

 イングランドの最年少ゴール記録は、2003年に17歳317日でゴールしたウェイン・ルーニーがトップで、2位は1998年に18歳164日で得点したマイケル・オーウェン。偉大な先人たちに次ぎ、18歳と208日でネットを揺らしたラッシュフォードが歴代3位に入った。88.89%という抜群の枠内シュート率に加え、代表合宿でも周囲と流麗な連係からネットを揺らしているだけに、試合の流れを変える「切り札」として期待が持てそうだ。

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