【EURO】参加国最年少のイングランド。切り札は18歳の彗星FW

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke  photo by AFLO

EURO2016の注目国(3)~イングランド

 欧州選手権に出場するイングランドが23名の最終メンバーを発表した。スカッドの平均年齢は25.4歳で、英メディアによると、参加24ヶ国のなかで最年少。イングランド代表としても、国際主要大会では1958年のスウェーデンW杯以来、過去58年間でもっとも若いスカッドになった。

代表デビュー戦でいきなりゴールを決めたマーカス・ラッシュフォード代表デビュー戦でいきなりゴールを決めたマーカス・ラッシュフォード 個々の選手を見ても、フレッシュな顔ぶれが目立つ。今年2月にマンチェスター・ユナイテッドで1軍デビューしたばかりの18歳FWマーカス・ラッシュフォードを筆頭に、MFデル・アリ(20歳)やMFラヒーム・スターリング(21歳)、FWハリー・ケイン、MFロス・バークリー、MFエリック・ダイアー、DFジョン・ストーンズ(いずれも22歳)ら、20歳前後の若手を積極的に登用した。

 23歳以下の選手は合計7名に達し、この数でもイングランド代表が参加国のなかで最多となった。一方、代表キャップで「40試合」を超える者はわずか4名(FWウェイン・ルーニー、MFジェイムス・ミルナー、GKジョー・ハート、DFガリー・ケーヒル)。世代交代をさらに押し進めた格好だ。

 2004年の欧州選手権から2010年のドイツW杯にかけて、デビッド・ベッカムやマイケル・オーウェン、リオ・ファーディナンド、ジョン・テリーらを擁したイングランドは「黄金世代」と謳われた。1966年イングランドW杯以来となる栄冠獲得に期待も当然高まったが、結局、無冠のまま時代は終焉......。2014年のブラジルW杯を最後にスティーブン・ジェラードとフランク・ランパードが離れ、黄金世代を知る者は現在30歳のウェイン・ルーニーのみとなった。

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