レジェンド指揮官が激突。CL決勝はマドリード勢の堅守速攻勝負に (2ページ目)

  • 井川洋一●文 text by Igawa Yoichi  データ提供●opta data by opta photo by Getty Images

 特にアトレティコは準々決勝からの4試合すべてで30%以下のポゼッションをマークしたが、相手にボールを持たせても主導権までは譲らない特別な強みを持ったチームだ。

 マヌエル・ノイヤー(バイエルン)と並び今大会最多タイの37セーブを記録するGKヤン・オブラクと、同最多のインターセプト数とクリア数を誇るCBディエゴ・ゴディンを中心に相手の攻撃に耐え、エースのアントワーヌ・グリーズマンにフィニッシュを託す。

 EURO 2008やU-19欧州選手権の決勝などでゴールを挙げているフェルナンド・トーレスの勝負強さにも期待でき、チアゴが長期離脱から復帰したことも朗報だ。

 対するレアルはBBC(ベイル、ベンゼマ、クリスティアーノ・ロナウド)の破壊力を最大限に生かそうとするはずだが、筆頭格のロナウドは筋肉疲労を抱えており、コンディションに一抹の不安が残る。

 それでも、自身が持つ1シーズンのチャンピオンズリーグ最多得点記録まであと1に迫るポルトガル代表は、「100%の状態で臨む」と意気込んでいる。

 チャンピオンズリーグでは昨季を含めて12試合に出場し、11試合を無失点に抑えているGKケイロル・ナバスが支える堅守からのカウンターは、アトレティコにも似たスタイルだが、ボールを持つ時間は相手より長くなるはず。

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