長谷部誠、因縁の対決。ブンデス入れ替えプレーオフ初戦は痛恨のドロー (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 一方のニュルンベルクも2000年以降で現在が3度目となる2部。清武弘嗣と長谷部がプレーした13~14シーズンに降格し、昨季は2部9位。今季は3位という成績で終え、ようやく再浮上のきっかけをつかんだ。長谷部にとっては、降格時に自らが在籍していたチームと、その後1部でプレーするために選択したチームという、因縁のカードとなった。

 どうしても頑張らなくてはいけない理由があったのはフランクフルトの方だ。初戦の前日である18日に、クラブは衝撃の発表をした。レギュラーCBであるマルコ・ルスに腫瘍が発見され、来週には手術が行なわれるというのだ。試合後のドービング検査で発見されたという。

 ただし、安静を要するものではなかったのだろう。ルスはニュルンベルク戦にもいつもと変わらず先発した。前半42分、ニュルンベルクの先制点は、そのルスと長谷部が交錯したところから生まれてしまった。

「言葉にするまでもなく、無失点が大事だとはわかっていた」と、長谷部。フランクフルトは後半、なんとか同点に追いつきはしたものの、悔やまれる失点だったのは間違いない。

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