守備を評価された岡崎慎司。来季は「その考えを絶対に変えてやる!」 (2ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke  photo by AFLO

 そんなレスターを目の当たりにして、日本代表FWの存在価値が改めてよくわかった。それは、岡崎が精力的に動き回ることで、攻守両面においてチームに"スイッチ"が入るのである。

 たとえば、岡崎が猛ダッシュしてプレスをかければ、他の選手も追随して敵を積極的に追い込む。あるいは、チャンス時に岡崎がニアサイドに突進すれば、速いグラウンダーのクロスボールが入る。こうして、岡崎が起爆剤として活力を注入することで、レスターの輝きは増すのだ。彼も言う。

「誰よりも貪欲っていうのはあると思いますね。『行かないだろう』って思うところに行ったりとか。味方を乗せることができるというか。ある意味、引っ張れる(存在だ)と思う」

 だが、それでも岡崎は満足していない。敵を背にしながらターンして前を向いたり、ドリブル突破を図ったりとアグレッシブに走り回ったが、3月14日(第30節・ニューカッスル戦)以来のゴールは生まれなかった。無得点で終えたことで、岡崎の悔しさは倍増した。

「ここのところ、ずっと(先発で)試合に出続けていたから感じなかったが、1回ベンチになっただけで、怒りを感じていたことを思い出した。もちろん、変な意味ではなく、怒りをエネルギーに変えてやってきたということです。みんなが自分勝手にプレーしていても、ドンドン結果を出すわけじゃないですか。自分のやってきたこと、積み重ねてきたことが壊されたじゃないけど(そういう気持ちにもなった)。

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