ミラン残留が濃厚な本田圭佑。その闘志が無気力化したチームを救う

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari   利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 本田とミランの契約は2017年の6月に切れるが、こうしたプレーを見る限り、本田のミラン残留は疑いようもないように思える。シーズン中も、アドリアーノ・ガッリアーニ(CEO)は何度も本田の有効性を力説していた。“何が何でもミランをまた以前のようなトップレベルのチームに返り咲かせたい”という本田の闘志は、今の無気力化したミランには何よりも重要なものであろう。

 先も言ったように、今週末のコッパ・イタリア決勝は非常に大事な試合であり、ミランはこのチャンスを最大限に生かさなければならない。これから試合までの数日は主に精神面でのアプローチに注意していきたいと、ブロッキは語っている。

「選手一人ひとりが自分の心の中を見つめ、持てる全ての力を試合に注ぎ込もうとしなければならない。そうでなければ監督が何を言っても無駄だろう。選手の中にはこうした“決勝”と名のつくビッグマッチで初めてプレーする者もいる。自分の力を生かす最大のチャンスだと思ってほしい」

 試合のあとには心を動かされる瞬間が待っている。今シーズンを限りに引退を決めたミランのベテラン、クリスティアン・アッビアーティがミラニスタに別れを告げるのだ(引退後はミランのテクニカルスタッフ入りが決まっている)。

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