ミラン本田圭佑は「鳥なき里のコウモリ」。番記者が去就を語る (3ページ目)

  • 宮崎隆司●取材・構成 text by Miyazaki Takashi photo by Getty Images

――今シーズン、本田はリーグ戦30試合でプレーして得点はわずかに1。中盤右サイドでのプレーを強いられたなど、さまざまに考慮すべき要素はあるにせよ、ミランの10番としては物足りないのでは。

 ジェノア戦での本田のゴールは相手GKのミスだ。そして、アシストの数では本田の「3」に対して、例えば本田と同じ10番のポール・ポグバ(ユベントス)は「11」。

 本田が守備で貢献したのは事実としても、インターセプトの数で本田はリーグ150位にさえ入っていない。一方でポグバは9位。さらに言えば、ゴール数にしてもポグバは「8」(第37節終了時)。

 ユベントスとミランでは、サッカーの質も形も各選手のポジションも異なるため一概に比較できないが、こうした数字が「違い」を雄弁に物語っていると言える。要するに、現在のユベントスで本田はスタメンを張れるレベルではない。ベンチ入りすらできないだろう。 

 一方、昨季のミランは10位、今季は7位でシーズンを終えることからもわかるとおり、そのレベルであれば十分に11人の枠に入ることができる。

 首位ユーベの主力3人は、ポグバ、ディバラ、マルキージオ。
 2位ナポリの主力3人は、イグアイン、インシーニェ、ハムシク。
 3位ローマの主力3人は、ピャニッチ、サラー、ナインゴラン。

 ミランはそれがいない。これがまぎれもない現実だ。

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