フランクフルト長谷部誠に密着。「残留への道」はこうして開けた (2ページ目)

  • 山口裕平●文 text by Yamaguchi Yuhei photo by AFLO

 監督交代をしたにもかかわらずチームは勝ち点を積み上げることができず、「(残留のためには)入れ替え戦も頭に入れながらやっていかなきゃいけない」と長谷部誠が漏らすほどの厳しい状況に陥っていた。

 深刻だったのは得点力不足だ。第22節からの9試合で奪ったゴールはわずかに2。チーム最多の12ゴールを挙げているFWアレックス・マイアーの負傷離脱による影響は大きく、「とにかく今はゴールですね。ゴールがどうしても少ないので、攻撃の部分をもっともっと上げていかないといけないと思う」と、長谷部も問題が攻撃面にあることを認めていた。

 ただ長谷部は、なかなか結果が出ない中で同時に可能性も感じていた。それは守備の改善だ。

「監督が代わってチームとして間違いなく上向きと言いますか、やっていることはかなりよくなっていると思います」と、第28節でバイエルン戦に敗れた後、手応えを口にした。さらに第29節ホッフェンハイム戦と第30節レバークーゼン戦でも、チームは敗れたにもかかわらず「試合を通してそんなに悪いイメージはないんですけど......」「今日は試合内容を考えれば今までよりはよくなっているという感覚はあるかもしれないです」と、何かを掴みかけていることを示唆していた。

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