デカくなった岡崎慎司。成功のために考えたプレミア仕様の肉体改造 (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke  photo by AFLO

 それよりも、CFの後方から攻撃を仕掛けるセカンド・ストライカーとしてのほうが、攻撃面で自身の持ち味をより活かせる。たとえば、最前線のバーディーにいったんボールを預け、DFのマークをそちらに逃がしてから、前線へ飛び出していく。あるいは、クロスボール時にバーディーよりゴール前に遅れて入れば、フリースペースに突入できる。一連の動きなら、身体能力のハンデは乗り越えられる。

 ただ、バーディーより後方の位置に入るため、守備タスクは当然増える。それでも、自分の得点チャンスが増えるのなら、献身的な守備やハードワークもいとわない。これが、岡崎の考える"答え"だ。

 この役割を効果的にこなそうと、ベンチを温めることの多かった秋口に「肉体改造」も行なった。攻守両面でガツガツいくプレースタイルに磨きをかけるためだ。

「身体をぶつけられたときに、前に進めなかったりした。(ブンデスリーガと比べて)ファウルの基準も変わったので、試合に出られない時期に身体を変えていった。『プレミアに来たら身体が重くなる』と言われるじゃないですか。そういうのを肌で感じたから、重くならないギリギリのところで(変えていった)。こっちの環境に合わせる意味でも、自分の判断で筋トレが必要だなと。パーソナル・フィジカルコーチの杉本(龍勇)さんと相談しながら、筋トレの量を増やしました」

 成果は一目瞭然で、開幕時に比べると岡崎の身体は大きくなった。体重にして2~3キロ増えたという。しかし、キレはまったく落ちていない。身体はプレミア仕様に仕上がってきた。

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