レスターの団結力を象徴。岡崎慎司が歌う「上を向いて歩こう」 (2ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke  photo by Getty Images

 試合翌日、笑顔で写真に収まる彼らが、英紙『デーリー・メール』のトップを飾った。肩を組んで喜びを分かちあう選手たち。もちろん見出しは、「チャンピオン!」だ。こうした雰囲気の良さや強固な団結力も、間違いなくレスターが躍進した理由のひとつである。岡崎も言う。

「他のチームがどうとかは考えたことないですけど、『このチームだったら、(観戦会を)やるだろうな』と僕も思っていた。ほんと、試合に出ていない奴も含めて、自分も悔しい思いをいっぱいした。でも、『満足できない』と言っていた立場でも、やっぱり優勝が決まると、『そんなことはどうでもいい』と思いました。この一員として、優勝できてよかったと思います」

「自分がいたから優勝できた、という考えはまったくないですね。ただ、その一員であることは誇りに思う。このチームメイトと、このファンとスタッフ。グループとして見たときに、レスターの一員として優勝に関われたことは本当にうれしい。いまだに信じられない」

 かくいう岡崎も、チームの輪に積極的に加わろうとした。慣れない英語を駆使して選手たちとコミュニケーションをとり、デンマークで行なわれた仮装&クリスマスパーティーでも、1980年代に放映された英国のテレビアニメ『バナナマン』に扮して周囲を笑わせた。

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