バイエルンCL敗退。シュート34本でもグアルディオラの悲願ならず (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 迎えた第2戦。バイエルンは得点を奪わなければならないが、もしアトレティコに1点取られてしまえば、3点を取らなければいけなくなる。堅守速攻のアトレティコ相手に、攻守のバランスをとるのが難しい試合となることは明白だった。

 前日の会見でグアルディオラが「何点取る必要がある、といったことを考えないほうがいい。まずはしっかりと守ることを意識し、ゲームをコントロールする必要がある」と語ったことから、バイエルンはいつもよりも守備的にいくのではないかという憶測も流れていた。最終ラインにジェローム・ボアテングが復帰したのは好材料だった。

 だが、試合が始まってみれば、守備的どころかバイエルンがたたみかけた。ボール支配率68パーセントはバイエルンの試合では珍しくないが、総シュート数34本というのは滅多に見ない数字だ。

 ところが、ゴール前でどうしてもアトレティコの守備を崩せない。時間の経過とともに焦りが見られるようになったバイエルンに対し、人数をかけて的確に守るアトレティコの守備は最後まで崩れなかった。特に攻めに攻めていた前半に1点しか奪えなかったことが悔やまれる。前半33分にはPKを獲得しているが、待望論に応えて先発したミュラーが失敗したのも痛かった。

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