本田圭佑スタメンも最下位に惨敗。新監督も悩むミランの「士気低下」

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari   利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 会長の強い希望によってなされた監督交代も、この2カ月来のスランプを改善することはできなかった。目標はプレーのクオリティーを向上させることだが、そのために必要な人材が、このチームには不足しているようだ。

 ヴェローナ戦のデータからは容赦ない現実が読み取れる。ミランはヴェローナに28本のシュートを放たれ、そのうちの12本がゴール枠内に飛んでいる。これは今シーズンのミラン戦の中でも最悪の記録だ。相手は現在最下位のヴェローナなのだから、事態はより悲劇的だ。

 ミランはこの4日前にカルピ戦を戦ったが、この2試合でたった勝ち点1しか手に入れていない。今シーズンのミランの弱さの最大の原因は、自分たちより格下と思われるチームを相手に、確実に勝利をモノにできないことにある。どんなチームに対しても全力で戦わなければ足元をすくわれる。イタリアリーグの難しさを再確認した形だ。

 今シーズンもあと3試合で終わる。もはや言い訳をしている暇はない。来シーズンのチームのためにも、自分自身のためにも、本田とその仲間たちには全力で戦うしか道はない。

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オフィシャル誌編集長のミラン便り2015~2016

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