初戦はベンチも、ミラン新監督ブロッキは「本田圭佑の印象はとてもいい」 (3ページ目)

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari   利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 その審判が下るのは、コッパ・イタリア決勝が行なわれる5月21日以降になるだろうが、とにかくブロッキは選手の中のやる気に火をつけようと懸命だ。システムを4-4-2から4-3-1-2に変えたが、それ以外はあまりチームをいじらず、混乱が起こることを避けた。そしてこの日曜のサンプドリア戦では、ミランがまだまだ戦うことのできるチームであることを証明してみせたのである。

 ただ正直に言うと、7日前のユベントス戦のミランも決して悪くはなかった。現在首位のユベントスを1時間以上も苦しめていたのだ。もし会長とミハイロビッチの関係がこれほどまでに悪化していなければ、負けたことを理由に解任されたりはしなかったろう。

 ここまでミランの現状をお伝えしたが、みなさんが一番気になるのは新生ミランでの本田圭佑の立ち位置だろう。ミハイロビッチの下では不動のレギュラーだった本田だが、今回のサンプドリア戦ではその姿はベンチにあり、最後まで出番は回ってこなかった。

 試合前の記者会見で、ブロッキは本田にも言及していた。

「今週、私は注意深くケイスケの練習を見ていましたが、彼の出番は今後もあるはずです。ミランは常に4-3-1-2でプレーするわけではなく、時には3トップでいくこともあるでしょう。本田はトップ下でプレーもできるし、サイドアタッカーとしてもプレーできる柔軟性のある選手です。やる気も十分ですし、ほかの多くの選手同様、誰を使ったらいいのかで私を悩ませる存在ですよ。とにかく彼の最初の印象はとてもいいものでした」

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