疲れている本田圭佑。ユーベ戦で不発に終わったミランの両翼

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari  利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 アレックスの先制ゴールと、闘志と誇りを持ったミランのプレーに、サポーターは一瞬夢を見た。しかしまたもや最後には失望が待っていた。これでミランはユベントスに対して7連敗である。この試合の流れは、今シーズンのミランの戦いぶりの縮図を見るようであった。夏にスタートした時は「これはいける」と予感させてくれたものの、実際にリーグが始まると光よりも闇や失望のほうが多かった。2016年の9試合無敗でサポーターはまたも夢を見たが、その後は今に続くスランプ。全く同じである。

 この日のサン・シーロは久々に満杯。不可能と思われる首位ユベントス撃破のため、ミラニスタは心からの声援をチームに送った。残念ながらその企ては失敗に終わり、苦い幕引きとなったが、最強の相手に歯を食いしばり、できるだけのことをしたという、その心意気だけはサポーターにも伝わったことだろう。全てはブッフォンのミラクルセーブのせいだ。

 ミランは3試合連続の黒星で、ここ5試合で得たポイントは2どまり。しかしユベントス戦の悪くなかった内容が、今後のミランにいい影響を与え、6位もしくはコッパ・イタリア優勝という、尊厳をぎりぎりのところで保てる終わり方をしてもらいたいものだ。


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