マンUは週給4000万円提示。「優勝請負人」ズラタンの市場価値 (2ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi  photo by AFLO

 この状況について代理人のミノ・ライオラ氏は、「(イブラヒモビッチへの)オファーは絶えないが、少なくとも現在はチャンピオンズリーグに集中しているし、その後にはスウェーデン代表としてプレーするユーロもある。移籍先を焦って決めるつもりはない」と、早急に決断する可能性を否定しているが、それでも憶測報道がやむ気配はない。むしろそれは加熱する一方で、さながら"ズラタン狂想曲"とでも言うべき状況になっている。

 もっとも、世界屈指のスター選手であるズラタンの需要がここまで高まっているのには、それだけの理由がある。

 まず、1999年から始まったプロキャリアのなかで、実に13回もリーグ優勝を経験しているという実績だ。しかもそれらは、キャリア最初の地元マルメ時代を除き、2001-2002シーズンにオランダの名門アヤックスに移籍してからのもの。つまり、15シーズンで13度もチームを優勝に導くという、とてつもない優勝確率を誇っているのだ。

 しかも、2012-2013シーズンにPSGに加入してからは、4年連続リーグ優勝以外に、フランスカップ1回(今季も4強に進出して連覇の可能性を残す)、リーグカップ2回(同じく決勝戦に進出して3連覇の可能性を残す)、フランス・スーパーカップ3回、また個人としてもリーグアン年間MVP2回、得点王2回と、34歳にしてその充実ぶりは傑出。「衰えを知らない」とは、現在のズラタンを表すに相応しいフレーズだ。

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