バルサCL準々決勝で逆転勝利も「まだアトレティコは死んでいない」 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by Getty Images

 シメオネはカラスコを1トップに据えた4-4-1という形にして前半をやり過ごしたが、後半が始まると滅多打ちにされる。

「退場者が出て、試合の流れが変わったことは間違いない」

 ルイス・エンリケ監督は語った。メッシがオーバーヘッドから惜しいシュートを放つなど、MSNが起動する。62分、ネイマールが左から中に切り込み、メッシへパス。メッシは2人を引きつけてから、右サイドを走り込んだダニエウ・アウベスへ。そして逆サイドのジョルディ・アルバまで大きく振ると、中に入れたボールに反応したルイス・スアレスが左足で合わせた。

 73分には、ブスケッツがガビのお株を奪う。右からのパスを受けると、アウグスト・フェルナンデス、ガビという2人のボランチを十分に引きつけ、浮き球で前に出るパスを送る。ボールを受けたメッシは無人になった前方に、スアレスへの楔(くさび)を打つ。ウルグアイ人FWはポストプレーで右のアウベスに叩き、クロスを呼び込むと、力強いヘディングを叩き込んだ。

 アトレティコは全神経を注いで守ったが、目眩(まばゆ)いばかりの攻撃を防ぎきれなかった。

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