久保裕也のリオ五輪予選&本大会。「これから半年が大事になる」 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko 長田洋平/アフロスポーツ●写真

 U-20までの育成年代で世界を経験していない今回のチームは、期待値が低かった。 メディアを始め、周囲の評価が低かったことが、いい方向に働いたとポジティブに捉えている。

「反骨心もあったし、やったらなあかん、という気持ちにもなれた」

 一方、予選期間中は久保だけでなくほとんどの選手が「チームとして結果にフォーカスする戦い方」をよしとしているように見えたが、時間が経った今振り返ると、課題も反省も多いようだ。

「ボールも保持できなかったですね。自分たちで崩せる場面もそんなになくて、カウンター的な攻撃が多くて」

 自分たちが本来やりたいのはカウンターのサッカーではない。だがそれに耐えたのは、勝たなくては何も始まらないからだった。だから個人的には納得がいってない部分も多々あった。

「点は取れましたけど、点以外の場面でいうと、個人での突破はあまりなかったかなと思うし。そういうシーンが作れなかったのは、チームとしても個人としてもうまくいってない証拠だと思う。崩す場面を作りたいし、作らなきゃいけないとすごく思っていましたけど、第一に勝ちたいというのがあった。0点で抑えてなんとか1点を取る、みたいなサッカーでしたしね」

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