最下位ハノーファーの清武弘嗣が語る。「僕はJリーグのブラジル人みたいなもの」 (5ページ目)

  • 寺野典子●文 text by Terano Noriko photo by Getty Images

「確かにそうだし、僕も今まではあまりそういう風に考えたことはなかった。でも、10番をつけさせてもらって、チームやサポーターから期待されていることを痛感する。だから僕はJリーグにいるブラジル人選手と同じような立場だと思う。今、自分自身は調子が上がってきているし、怪我のないこれからの数カ月をそういう気持ちで戦っていかなくちゃいけない」

 個人的には10番に強い思い入れがあるわけではない、と話す清武だが、10番の意味は理解している。

「サッカーにおいて10番は、やっぱり特別な番号です。それを海外でつけさせてもらえるのは本当に光栄なこと。10番像は人それぞれあっていい。僕は“チームを勝たせる選手”であるべきだと考えています。司令塔的な仕事をして勝たせるのも10番だし、昨日の俊さん(中村俊輔)みたいに、FKでチームを救うのも10番だと思う」

 3月5日のJリーグ、対アビスパ福岡戦で、直接FKを決めて試合をドローに持ち込んだ中村俊輔。11歳年下の清武は、中村が数々の試合でチームを勝利に導く姿を子どものころから何度も見てきたはずだ。

「昨日のFKのシーンを動画で見たんですけど、やっぱりさすが。すごいいい雰囲気だったし、僕はああいう10番を目指したい」

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