負けてもポジティブ。
クロップ監督の「リバプール改革」は続く

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke  photo by AFLO

 入れ替わり立ち代わりで故障者が出て、国内リーグ戦では勝ちと負けを交互に繰り返すという低空飛行。リーグの順位は現在9位で、クラブを取り巻く状況は決して明るくない。そして、リーグカップ・ファイナルでの敗戦......。クロップ政権にとって初の主要タイトル獲得に期待がかかったが、勝利の女神は微笑んでくれなかった。

 それでも、歩を緩めてはならない。「3年後にはリバプールにタイトルを」と、就任会見時に力強く宣言したクロップは、敗戦後も「ゴールもできたし、チームとしてよくまとまっていた。いい経験になった」と最後まで前向きな姿勢を崩そうとしなかった。

 本当の勝負は、来シーズンからである。既存戦力に自身のサッカー哲学を植えつけ、夏の市場でお目当ての戦力を補強する──。今シーズンは、そのための基盤づくりだ。近い未来に栄冠を掴むための第一歩として、リバプールは聖地ウェンブリー・スタジアムでの敗戦を糧(かて)にしなければならない。


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