香川真司を支える観客の「カガワコール」。難敵ポルトにまず先勝 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

「力んだというか、慌てるというか、変に意識してるところがある。無心に打ててないというか……。体もちょっと浮ついてる感じがしたので、やっぱり1本、ほしいですね」

 1本とは当然、得点のこと。12月以来見放されているゴールを早く決めたい。そんな思いがシュートの精度を削いだのかもしれない。

 71分、チームの2点目は香川の粘りから生まれた。ペナルティエリア付近で相手ディフェンダーに挟まれながら浮き玉のこぼれ球を処理し、ミキタリアンへパス。ミキタリアンがこれを落とし、ロイスが得点を挙げた。

「ルーズボールというかセカンドボールがハイにきて、どうしようかなと思ったんですけど、相手も見合う形になっていたので、うまく体を入れながら前を向けました。そのあとはすごく落ち着いてミキに出せたと思う」

 このワンプレーで、香川は気が楽になったという。

「すごく自信につながるというか。ここ数試合、得点に絡めてなかったので、ちょっと絡めただけでなんか楽になった自分がいたので、攻撃の選手にとってアシスト、得点というのは大きな意味をもたらしてくれるんだなと、心身ともに感じました」

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