香川真司を支える観客の「カガワコール」。難敵ポルトにまず先勝 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 そして何より驚かされたのは、これらのことが選手たちにも当日知らされたということだ。「今日わかったことなので、全ては。(システム、メンバーともに)今日の練習で(初めて)やった。ちょっとびっくりした感じはありましたけど」と、苦笑いしながら香川真司が明かした。

 香川の先発も、微妙なところだった。先週末のハノーファー戦ではオーバメヤンがベンチ外、ミキタリアン、ゴンサロ・カストロといったところが途中で退いた。フル出場した香川はこれまでのパターンでいけばベンチスタートが濃厚だったが、先発となった。これも試合当日にわかったことだったという。

 香川のプレーそのものは決して本調子とは言い難かった。ボールロストもあったし、シュート後にペナルティエリア内で倒れるシーンも何回か見られた。ハノーファー戦でフル出場したとはいえ、試合勘やコンディションは戻っていないように感じられた。それでも、オーバメヤンの1トップに対してロイスとともに2シャドウに入るというポジションを得て、チャンスには絡んだ。

 立ち上がり直後の6分のシーン。ミキタリアンの左CKでショートコーナーを香川が受けたところから先制ゴールにつながった。32分には左サイドからの攻撃でオーバメヤンのパスを受けたロイスの折り返しを、ワントラップしてシュートを放つが、枠の右へそれた。この時は軸足がぶれたのか、そのまま大の字に倒れこんだ。

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