2016.02.14

香川真司、「ベンチ外」騒動を語る。4節ぶりフル出場は「監督の優しさ」

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 昨季までに前任のユルゲン・クロップが定着させたショートカウンター主体という考えから、ポゼッションの色合いを強くしたのが今季前半のサッカーだった。その中で、4-3-3のインサイドハーフを務める香川のキープ力は欠かせないものになっていたし、中盤が攻撃を作り、前線の3人のスピードを活かすバランスのいいサッカーだった。

 ポゼッション重視のサッカーは香川の肌にも合っていたのだろう。たびたび「楽しい」と口にしていたものだ。

 そこから、さらにスピードアップを求めているのが後半のサッカーなのだろう。ミキタリアン、マルコ・ロイス、オーバメヤンの3人のスピードに、中盤やサイドバックも絡み、より分厚い攻撃を目指しているように見える。

 だが、そこに戸惑いが生じているから、ヘルタには0-0で引き分け、この日はハノーファーに苦戦した。「見た通り、難しい試合だった」とトゥヘルが言うのは、相手に引かれたからというわけではない。ドルトムントの思い通りに事は運ばなかったからだ。

 また、監督就任から半年がたったこともあり、トゥヘルは新戦力の起用にも積極的だ。負傷から戻ったエリック・ドゥルム、前半戦は不遇だったモリッツ・ライトナーに加え、17歳のクリスチャン・プリシッチも力を発揮している。新戦力の台頭は喜ばしいが、新しいことずくめで、選手たちは戸惑いの最中にあるという印象だ。