手倉森ジャパンがリオ五輪で戦う世界の「すごいU−23」たち (2ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi  photo by AFLO

 このなかで、もっとも金メダル獲得に強い意欲を見せているのは、ホスト国のブラジルだろう。

 チームを率いるドゥンガ監督(A代表の監督と兼任)はブラジル最大のスーパースター、FWネイマールをオーバーエイジ枠で招集するという意向を示しているが、仮に所属クラブのバルセロナとの調整が失敗に終わったとしても、すでにメダルを狙うだけの戦力は整っていると見ていいだろう。

 特に注目したい選手は、所属するASモナコで高いクオリティーを示している右SBファビーニョ(22歳)だ。積極的な攻撃参加を最大の武器とし、的確なポジショニングで堅い守備を見せる注目株で、昨シーズンのチャンピオンズリーグではモナコのベスト8進出に大きく貢献。緊急措置としてコンバートされたボランチのポジションでも高いパフォーマンスを見せ、ポリバレント(複数の役割をこなすこと)な面も高評価を集めている。

 もうひとりは、昨シーズンにブレイクを果たし、今シーズン開幕前にはマンチェスター・ユナイテッドも触手を伸ばしたラツィオの攻撃的MFフェリペ・アンデルソン(22歳)だ。スピードを兼ね備えたテクニシャンで、ドリブルのスキルも天下一品。ラツィオでは主に左ウイングでプレーし、クリエイティブなチャンスメイクを見せるなど、実力は申し分ない。オーバーエイジ枠でネイマールが招集されれば、フェリペ・アンデルソンとのホットラインがブラジルの肝となるはずだ。

2 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る