出場わずか4分。香川真司の扱いに、なぜかドイツメディアが大騒ぎ (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 ジュリアン・ヴァイグルが定位置を確保しているボランチのアンカーにマティアス・ギンターを据え、左MFに本来はSBのエリック・ドゥルム、右MFにイルカイ・ギュンドアン。3トップはメンバーこそ変わらないものの、トップにマルコ・ロイスが入り、右にオーバメヤン、左にミキタリアンという布陣だった。

 先週末のヘルタ戦では、香川と同じポジションをゴンサロ・カストロが務めた。そしてこの日はドゥルムがプレーした。テクニカルなカストロと、若くてスピードのあるドゥルムといった別のタイプの選手が出場している。バイエルンに比べれば層が薄いとはいえ、彼らだって代表クラスの選手である。香川が安穏としていられないのは当然のはずだ。

 ではなぜドイツメディアで香川がここまで特別視されるのだろうか。ドルトムントの2連覇に貢献した選手だからか、プレミアリーグから戻ってきた選手だからか、それともアジアマーケットに大きく影響を与える選手だからか。もちろん純粋に前半戦の活躍が記憶に新しいということもるだろう。誰も明確な答えは持たないが、逆に今回の一件では、香川がドイツでいかに存在感のある選手かということが証明された。

 シュツットガルト戦の試合後、香川は報道陣の前に姿を現さないままスタジアムを後にした。週末はホームでのハノーファー戦。今度は、香川とドイツメディアはどのように対峙するのだろうか。

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