マンチェスター・シティの中核が語る
「大波乱プレミア」の戦い方

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke  photo by Getty Images

「シーズンの折り返し地点を過ぎたところで、レスターの首位を予想できた者は誰もいなかった。それゆえ、僕らの最大のライバルがどこになるか、予想すら難しい」と語るのは、中盤の底で支えるフェルナンドだ。

 2014年7月にFCポルトから籍を移したブラジル人MFは、堅実な守備がウリのセントラルMF。あらゆる場所に顔を出してボール奪取に成功することから、ポルト時代についた愛称は「オクトパス」。文字どおり、8本足のタコのように敵からボールを吸い上げるプレーを得意とし、守備のスペシャリストとしてマンチェスター・Cでも確かな地位を築いている。

 一方、スペインのセビージャから2013年7月に海を渡ってきたヘスス・ナバスは、ドリブルで局面打開を図るアタッカー。相手が自陣で守りを固めてきたとき、あるいは追いかける展開でゴールが欲しいときに投入される「切り札」で、在籍2シーズン半で30アシストをマークしている。ここまで幾多のゴールを演出してきた彼は、「優勝候補が多い」と前置きしながら、「レスターとアーセナル、トッテナム、リバプールの4チームがタイトル争いのライバルになる」と予想した。

 ふたりの意見は「今季のタイトル争いは難しい」で一致しているが、同時に、2シーズンぶりとなるリーグ優勝にも密かな自信をのぞかせる。最大の理由は、夏の移籍市場で加わったMFケヴィン・デ・ブルイネと、MFラヒーム・スターリングの存在だ。

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