「ハットトリックしてぇ!」。岡崎慎司がこぼしたゴールへの強烈な想い (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke  photo by Getty Images

 チームとしても、厚みのある攻撃を奏でた。70分にはMFリヤド・マフレズ、MFダニー・ドリンクウォーター、MFエンゴロ・カンテ、そして岡崎がショートパスを小刻みにつないで、リバプール守備陣を翻弄した。10本の短いパスを気持ちよくつむぎ、最後は岡崎がペナルティエリア内に侵入したが、DFサコーが必死のタックル。ゴールにはつながらなかったが、英紙『デーリー・エクスプレス』は「ティキ・タカ・スタイル(※)で、レスターがリバプールを圧倒した」と褒め称えた。

※ティキ・タカ・スタイル=ショートパスをつなぎ、複数のパスコースを確保しつつ、オフ・ザ・ボールの選手の動きによってゴールへの道筋を作るプレースタイル。

 そのほかの場面でも、岡崎は意欲的にゴールへのトライを続けた。象徴的だったのが、バーディーの2点目――71分の得点場面である。岡崎のミドルシュートが敵に当たってコースが変わり、バーディーのゴールにつながった。

 もっといえば、バーディーによる1点目――先述のスーパーゴールの場面でも、岡崎は可能性を信じてセンターラインから疾走し、ゴール前まで詰めている。「走り込んでいたので、『来い!』と思っていたんですけど」(岡崎)。交代を命じられる87分まで、貪欲にゴールを狙い続けた。

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