香川真司、無念の途中交代も「調子を落としているつもりはない」

  • 山口裕平●文 text by Yamaguchi Yuhei photo by Getty Images

 結果的にドルトムントはその後2点を奪ったが、その要因はインゴルシュタットの選手の疲労がたまるにつれてプレスが弱まり、ラインがずるずる下がったことが大きかった。

 ただ、この日の香川はいつもと違う役割も求められていた。ギュンドアンがいれば組み立てはある程度任せて前のポジションでプレーできるが、この試合では低い位置で組み立てに参加しなければならず、相手が嫌がるエリアでのプレーに専念することはできなかった。

 また、相手の嫌がるポジションにタイミングよく顔を出しても、ギンターからパスが出てこない場面が少なくなかった。香川と頻繁にパス交換をする左SBも、今季初先発のドゥルムだった。試合後の香川は「自分の中で整理できていない部分があった」と振り返ったが、それはこうしたズレだったのではないだろうか。

 香川自身は「調子を落としているつもりはないですし、コンディションも悪くないので、自分の中でしっかりと整理しないといけないと思っています。今日の試合に限っては、内容が悪かったですけど、チームとして調子も落ちてないので、しっかりもう一回切り替えて次に向かいたいなと思います」と次を見据えた。

 メンバーが全員揃うはずの次節ヘルタ戦は、ひとつの大きなポイントになるだろう。

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