香川真司、無念の途中交代も「調子を落としているつもりはない」 (2ページ目)

  • 山口裕平●文 text by Yamaguchi Yuhei photo by Getty Images

 特にリーグ再開前に行なわれた最後の練習試合は後半戦を占ううえで大きな意味を持つはずだったが、香川はこの試合の直前に胃腸炎を患って欠場。後半戦初戦のボルシアMG戦には回復してメンバー入りしたものの、コンディション不足の影響もあって出場はなかった。

 インゴルシュタット戦では、前節香川に代わって出場したカストロを差し置いて先発。しかしこの試合も、ギュンドアンが体調不良で出場できなかったことは考慮しなければならない。中盤の3枚にはより守備的な役割を得意とするギンターが先発しており、もしギュンドアンが出場可能であれば、彼が攻撃的なポジションでプレーしていた可能性も否定はできない。

 チームが思い通りに試合を運べない中、香川は55分、同じく中盤のヴァイグルとともに交代を命じられることになった。ボールに絡む機会が少なく、香川の出来が良くなかったのは確かだが、インゴルシュタットの守備が素晴らしかったこともあって、ドルトムントはチーム全体として機能していなかった。
 
 ドルトムントの肝は中盤3枚を中心としたボールポゼッションだが、相手のプレスが激しく、思うようにボールは回らなかった。思い切って流れを変えるための交代だったと言える。得点がほしい状況でトゥヘル監督が攻撃的なタイプの香川を下げたのはやや意外だったが、下げても構わないと判断されてしまったことは認めなければならないだろう。

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