長友佑都とインテルの契約延長で両者が手にする大きなメリット (3ページ目)

  • マッテオ・ブレーガ●文 text by Matteo Brega  利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 セビリアからバネガを獲得することは決まっているが、彼は7月にならなければミラノには来ない。インテルは移籍時期の前倒しを望んでいるが、なかなか難しそうだ。サンプドリアのソリアーノに関しても同じことが言える。マルセイユのラッサナ・ディアラを狙っているが、今すぐ移籍させるならマルセイユは400~500万ユーロ(約5億2000万~6億5000万円)の金額を要求している。

 ゴールゲッター、エデルを獲得したにもかかわらず、マンチーニ監督はトヒル会長にオフェンスのさらなる補強も求めている。その最大の標的がPSG(パリ・サンジェルマン)のエセキエル・ラベッシだ。インテルとラベッシ自身はすでに3年契約と350万ユーロのボーナスで合意をしている。だがPSGは即座にラベッシを放出するのであれば、(ラベッシの契約はこの6月で切れ、その後はフリートランスファーとなる)500~600万ユーロの金額を要求している。両クラブの希望はかけ離れているが、メルカート期間終了はもう目前。もし今すぐラベッシがほしいなら、話を進めないといけない。

 リーグ首位で年末を迎えながら、2016年は不調のスタートとなったマンチーニは、オフェンスを中心にチームの一新を図っている。思い起こせば昨シーズンの冬のメルカートでもマンチーニは大改革をほどこした。しかし大きく異なることは、昨シーズンはチャンピオンズリーグ出場権を狙ってのオペレーションだったのに対し、今回はスクデットを狙っての改革になるということだ。

 長友残留とこの冬のメルカートの成果が今後のインテルにどう影響していくのか、非常に興味深い。

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