「パスをだらだら回すだけ」のオランダ代表に今、必要なこと (4ページ目)

  • サイモン・クーパー●文 text by Simon Kuper 森田浩之●訳 translation by Morita Hiroyuki

 今、オランダ人選手に最も合ったシステムは、ディフェンスを厚くして、素早くカウンターに出るというものだ。このシステムでオランダは、最近の3つの主要大会で好成績をあげた。ユーロ2008と、2010年、2014年の2度のワールドカップである。しかしユーロ2016の予選では、チームを指揮したヒディンクと後を継いだダニー・ブリントがオランダ伝統の4-3-3システムを復活させようとして、結局はパスをだらだら回すという新しい伝統をチームに持ち込んだだけだった。

 オランダ代表には時間をかけた改革が必要だ。そのために究極の屈辱を受け入れることになるかもしれない。代表チームの指揮を、現時点で最も知的なフットボールを展開している国の出身者にゆだねることだ。その国とは、最大のライバルのドイツである。

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