香川真司、EL決勝Tやる気満々。「CLからいいチームが来た」 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko 渡辺航滋●写真 photo by Watanabe Koji

 さらにドルトムントはこのグループリーグを通して、モチベーションの維持に苦しんだ。昨季までチャンピオンズリーグ(CL)の常連で、12年に決勝を経験した選手も少なくない。香川も「やっぱりモチベーションを保つのが難しい」と明かしたことがある。主力組にとってはELという舞台にモチベーションを高めることができず、結局チームとしてちぐはぐな戦いになってしまった。

 それでも3次予選から始まり、苦しみながらも1次リーグを突破した選手たちはとても嬉しそうだ。決勝トーナメントに入ればモチベーションもぐっと上がるだろう。

 前日会見で「セビージャが優勝候補だ」としたトゥヘル監督は、クロップが指揮を取るリバプールに関して聞かれると、「できるだけ先で会いたい」と答えている。自らを優勝候補の一角と捉えているようだ。香川も指揮官同様に、テンションが上がっている様子だ。

「チャンピオンズリーグからいいチーム(セビージャを指す)が来ましたから。レベルは上がると思うし、しっかりと準備していきたいと思います」

 CLの結果、香川の古巣、マンチェスター・ユナイテッドもグループリーグで敗退してELに回ってきた。「今のマンUだったら勝てると思いますけど、準備していきたいと思います」と言ってニヤリとした。

 ほかにもバレンシアやポルトがCLからEL決勝トーナメントに回ってくる。ここまでの長い道のりは、低迷した昨季の成績が残した負の遺産だった。ドルトムントがようやく本来の場所に戻ってきた。

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