ドルトムント快勝も、香川真司は「メンタル調整したい」と反省 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 コンディション調整の難しさは欧州でプレーする日本代表選手に共通する。だが強豪で生き残るには、ここはもうひと踏ん張りしたいところだ。

 チームにとっては待望の1勝だった。ドルトムントはここ2試合、思わぬところでつまずいて連敗していた。ハンブルガーもクラスノダールも明らかな格下。勝ち点3を計算できるはずの試合だった。だが敗れたことで、リーグ戦ではバイエルンには引き離され、ELでは自力での1次リーグ首位突破がかなわなくなった。

 連敗の原因を考えてみると、主将であるCBフンメルスの明らかな不調があった。敗戦の責任を個人に押し付けるのは妥当ではないが、ドルトムントの場合、攻守にフンメルスの果たす役割は極端に大きい。最終ラインを牽引し、コントロールし、効果的な縦パスで攻撃につなげる。主将を務めるくらいだから精神的な支柱でもあり、ディフェンダーながら人気の選手でもある。その彼が決定的なミスを繰り返し、ついにはこのシュツットガルト戦では先発を外れた。

 フンメルスの不調の始まりは11月14日、ドイツ代表としてプレーしたフランス戦だったかもしれない。3バックでプレーし、0-1で迎えた86分、左サイドのマテュイディがフンメルスの頭上を越すクロスを上げると、ジニャックに難なく決められた。

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